一方、機能性のタンパク質であるラクトフェリンは、細菌の生存・増殖に必要な鉄を奪うことにより細菌の発育や増殖を抑えるため、腟内フローラを良好な状態に保つと考えられています。当院では、子宮内フローラが検査しやすくなったことや、検査データの結果が早く出るようになったことなどをきっかけに、ラクトフェリンを導入し始めました。
子宮内フローラの検査をすると、ラクトバチルス属がほぼいない方もいます。そういう方にはラクトバチルス属の腟剤と同時にラクトフェリンを飲んでいただいて、2カ月後に再検査をします。
ラクトバチルスがそれなりにある方はラクトフェリンだけを、病原菌がいる方には抗生剤で腟内を一度リセットしてから腟錠とラクトフェリンを飲んでもらうなどのようにしています。そうすることで腟内、さらには子宮内のフローラを健全に導くことができます。